2015年2月22日日曜日

Álex de la Iglesia(アレックス・デ・ラ・イグレシア)『The Oxford Murders(オックスフォード連続殺人)』


映画というよりドラマみたいな感じだったなぁ。はじめの面白そうな感じからするとがっかりかな。障害者的な演技は上手い。後障害者も出てくるがそういうのを含めていいな。はじめの頃の場面のリレーのような撮り方好きだったなぁ。うん、もったいない。とは言え俺は撮り方なんて意識してなかったが親父が言ってて確かにそうだと思っただけ。

バタフライ効果、バタフライエフェクト(butterfly effect)。
そういや映画あったよな。とにかくこの理論。
一匹の蝶の羽ばたきが竜巻になる。

因果関係というか差異というものもなく世界の断続性とかそういう意味でこじつけ的なもの。こじつけ的に思えるけど人間が物事を区別して勝手に分けて境界線を設定しているわけで、認識をするそのまえからただ存在するものは単純に連鎖している。

人間が設定したルールである社会とは矛盾するのはそういうこと。仏教でいうところの空の世界観で、ミクロな視点でただ存在がある。哲学でいうところの物自体の世界。

というのは予想できるけど所詮予想だからヴィトゲンシュタイン曰く沈黙しなければならないってことになるんだろうな。ただヴィトゲンシュタインの認識というかそれぞれの視点ってのは、そういう意味をつけるってところとは若干ずれてるけど。言語ゲームという要素で、それぞれの人の捉え方次第ですよみたいな。

薄汚い犯罪者セルダムの言い訳としてヴィトゲンシュタインとバタフライ効果ってだけだろって感じはする。罪のなすりつけでこのスタイルをよくとるのはテロリストや過激派の正当化と同質だろう。

社会的なルールがただのルールである以上はそれに意味をもたせる必要性もないし、哲学的な視点と社会的な視点がそれぞれ独立しぶつかるとしても社会は社会のルールをただ適用させるってだけでしょ。

基地外の戯言を社会が受け入れる必要性も勿論ないってことだな。バタフライ効果を使った言い訳が最大のオチというか結論だとして納得できるやつはいないだろ。

セルダムが性に奔放なのが蝶の羽ばたきだとは思わないのかね。 というわけで主人公のリアクションにせよ好きでない。

0 件のコメント:

コメントを投稿