2014年2月3日月曜日

尖閣の日中棚上げ合意の正誤(栗山尚一、田島高志証言)


 問題の当事者が大事である。産経の記事の発言をみてみる。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130629/chn13062908300000-n1.htm
「尖閣棚上げ合意なかった」 78年の園田・鄧小平会談同席の元中国課長
2013.6.29 08:24 (1/2ページ)[中国]
沖縄県・尖閣諸島=2012年9月

  ■「一方的思い」

 尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐり、中国政府が主張する領有権問題の「棚上げ合意」について、元外務省中国課長の田島高志氏は28日までに産経新聞の取材に応じ、「中国側の一方的な思いで、合意はなかった」と述べた。田島氏は、中国側が合意があったとする1978(昭和53)年の会談に中国課長として同席した。

 会談は、日中平和友好条約をめぐり同年8月10日、北京で園田直(すなお)外相(当時)と鄧小平副首相(同)の間で、同条約の批准書交換のため来日した鄧小平氏と福田赳夫首相(同)との間で10月23、25の両日にそれぞれ行われた。

 田島氏によると、8月の会談では、鄧氏が「日中間には釣魚島(尖閣諸島の中国名)や大陸棚の問題があるが、それ以上に共通点がある」と発言。これを受け、園田氏が同年4月に起きた中国漁船団による尖閣諸島周辺の領海侵入事件を念頭に「先般のような事件を二度と起こさないでいただきたい」と主張し、鄧氏が「中国政府としてはこの問題で日中間に問題を起こすことはない。数年、数十年、100年でも脇に置いておけばいい」と応じた。園田氏は聞き置いただけで反論しなかった。日本側は尖閣諸島を実効支配しており、中国側に現状変更の意図がないことが確認できたため、反論は不要と判断したという。

 中国側資料には、これに似た鄧氏の発言だけが記録されており、外務省が公開済みの記録には、尖閣関連のやりとり自体が含まれていない。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130629/chn13062908300000-n2.htm
「尖閣棚上げ合意なかった」 78年の園田・鄧小平会談同席の元中国課長
2013.6.29 08:24 (2/2ページ)[中国]
沖縄県・尖閣諸島=2012年9月

 また、記録公開済みの10月25日の福田・鄧会談では、鄧氏が終了間際に「次の世代は、われわれよりもっと知恵があり、この問題を解決できるだろう」と「独り言のように」(田島氏)発言。福田首相は応答しなかった。鄧氏は会談後の単独記者会見で「国交正常化の際も、平和友好条約を交渉した際も、この問題に触れないことで一致した」と主張した。

 田島氏は、一連の会談での合意を否定した上で、中国側が、昨年9月の尖閣諸島購入で「日本側が共通認識(合意)を破壊した」(外務省声明)としていることには「事実に反する言いがかりだ」と批判した。

 ■72年も合意なし

 中国側は、国交正常化交渉が行われた72(昭和47)年9月27日の田中角栄・周恩来両首相の会談でも合意があったとしている。交渉に条約課長として同行した栗山尚一氏は「両首脳の間で棚上げの暗黙の了解が成立した」と指摘する。

 ただ、産経新聞の取材に「あったのは暗黙の了解で、中国側が『合意があった』と言うのは言い過ぎだ」とも話した。田島氏も「条約交渉当時、田中・周会談で棚上げの合意があったという認識はなかった」と72年の合意説を否定した。
上記記事を当時の肩書きでまとめてみる。


  • 1972年(昭和47年)09月27日 田中角栄首相 周恩来首相
条約課長 栗山尚一
「両首脳の間で棚上げの暗黙の了解が成立した」
「あったのは暗黙の了解で、中国側が『合意があった』と言うのは言い過ぎだ」


  • 1978年(昭和53年)08月10日 園田直外相 鄧小平副首相
鄧「日中間には釣魚島(尖閣諸島の中国名)や大陸棚の問題があるが、それ以上に共通点がある」
園田「先般のような事件を二度と起こさないでいただきたい」
鄧「中国政府としてはこの問題で日中間に問題を起こすことはない。数年、数十年、100年でも脇に置いておけばいい」
日本側は尖閣諸島を実効支配しており、中国側に現状変更の意図がないことが確認できたため、園田は聞き置いただけで反論しなかった。

1978年(昭和53年)10月23、25日 福田赳夫首相 鄧小平副首相
鄧「次の世代は、われわれよりもっと知恵があり、この問題を解決できるだろう」と独り言のように発言。
福田は応答しなかった。

 外務省中国課長 田島高志
「中国側の一方的な思いで、合意はなかった」
「条約交渉当時、田中・周会談で棚上げの合意があったという認識はなかった」

並べるとこういうことになる。 合意には至っていない。完全な中国側の独り言に終わっている。正直な話、野中は中国には色んな勢力がいることを民主党が与党であった時代に、裏で仙石に助言をしながら、メディアの前で自分の意見を言っていた。その男がいざ中国が仮想敵になれば、この様な発言をすることになる。小沢はもう中国の方に擦り寄る意味もないと感じたのかそのまま事実を淡々と述べた。この人は時代の流れを読むことはできて、野中と違い現役の政治家で次を見据えた発言だったのだろう。私は小沢に次があるとは思えないが、結局その時の選挙の焦点という意味で、政策というか国民に対してうける事をよむのはできるが、今まで小沢が担いだ人間をみるに、人を見る目は全くないなと感じる。持病の影響も少なからずあるわけで、あまり言いたくはないが本人の性格の問題であるな。

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